i50とi60はRaymarine航海計器システムの主力グレードです
i50、i60はいずれも画面の視認アングルが広く、日中から夜間まで周囲の光量に関わらず高い視認性を発揮し、大きくてシンプルなボタンによる操作性の良さが魅力のディスプレイユニットです。水深とボートスピードに特化したi50と、風向風速に特化したi60とで各種計測データに対応可能です。いずれも各トランスデューサーはディスプレイ裏面のソケットに直結が可能なため単独稼働が可能な航海計器システムを簡単に構成できます。また、i50、i60はSeaTalkNGネットワークにも直接統合させることができ、オートパイロットなど他の操船・ナビゲーションシステムとの連動も可能です。
風向風速計とクローズホールドリピーターをご用意
Raymarine i60シリーズには全方位風向を表示するタイプと20〜60度までのクローズホールドウィンドを見るための2つのタイプがございます。ただし、トランスデューサーを直結させて風向・風速が計測可能なのは360度対応の「風向風速計用ディスプレイ」のみです。クローズホールドリピーターはにはトランスデューサーを直結させることはできません。i60ディスプレイは微妙な風向の変化も視覚化出来るアナログタイプを採用しております。本ページにてご注文頂ける製品はいずれもディスプレイユニット単体であり、別途トランスデューサーをお買い求め頂く必要がございます。i60の各ディスプレイに適合するトランスデューサーは別途セレクションガイドページにまとめておりますので、ガイドページをよくご覧頂きご自身の用途およびボート現状に合ったものをお選びください。また、Raymarineの航海計器システムは単独の計器として機能するシンプルな構成のものから他のナビゲーションシステムと連動したシステム・ネットワークを構築できるものまで種類が多岐に渡ります。ご自身にとって最適な機器がどれか判断しかねるなどの場合はお気軽にご相談ください。
スピード計と連携させればVMGも算出可能
i60にはVMGモードがあり、例えば上り角度をどの程度適切に選択できているか確認したり、風向シフトに対するステアリングやブロー、ラルへのリアクションなどがどの程度適切に行えているかなどの検証尺度として役立ちます。VMGは船のポテンシャルをいかに引き出せているかの指標、またはウェイポイントなどへの航行がどの程度順調かを知る指標として重要なコンセプトです。VMGに関する基本事項とナビゲーション機器の活用についてまとめておりますので、ぜひ下のボタンから関連情報をご覧ください。
風向風速計用[E70061]
アナログ&デジタル表示のディスプレイです。見かけ及び真風向と風速を表示出来ます(真風向、風速の表示には対水スピード計からのデータが必要になります)。
クローズホールド計 [E70062]
20度から60度までの範囲を拡大表示するためのディスプレイです。1度のアングルが大きな違いを生み得るような場面で大活躍します。このディスプレイはリピーターです。トランスデューサーを直結させることは出来ません。
定格電圧 / 作動電圧 | 12V DC / 10-16V DC |
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12V時消費電力 | 通常45〜65mA(1W)以下、トランスデューサー接続時最大200mA(2.4W) |
耐用温度(使用時 / 保管時) | -2〜55℃ / -30〜70℃ |
耐用湿度 | 最大93% / IPX6適合 |
接続 | 2×SeaTalkng、トランスデューサー接続、マリン用CAN対応 |
i60シリーズ 接続イメージ
下記は典型的な配線方法の一例です。設置方法の詳細やディスプレイの設置に必要な面積などは下記の各種取扱説明書等をご参照ください。
[SeaTalkNGネットワークへのベーシックな接続例]
SeaTalkNGネットワークはバックボーン(青)ケーブルを中心に構成されるネットワークで、スパーケーブル(白)で枝分かれさせた先に各種機器を接続するだけで各機器の連動が可能です。この時中枢ユニットのようなものは必要なく、バックボーンを経由して相互に接続された機器間では電力とデータが相互にやりとりされます。図の例はトランスデューサーを直結させたi50およびi60を、多機能ディスプレイやオートパイロットが含まれるネットワークに統合しています。(3+4がi60、8+10、9+11がi50ディスプレイ&トランスデューサーの航海計器ユニットです)
[コンバーター+i70を主機とし、i50とi60をリピーターにした例]
iTC-5 SeaTalkNGコンバーターに各種トランスデューサーを接続し、信号をSeaTalkNG方式に変換した上でi70多機能ディスプレイ(=2)に接続した例です。この接続方法の場合、全てのトランスデューサーからのデータはi70が受信しており、i70から補正等の操作も行うことができます。また、SeaTalkNGの同一ネットワーク上にi50やi60(=1,3,4)が接続されていれば、これらリピーターとして稼働させ各種データを表示させることも可能です。ただし補正操作等をi50、i60から実行することはできなくなります。
真風力の算出に必要な機器は?i60単体では計測出来ないの?
真風力はi60自体が計測した相対風力のデータに、STW(対水速度)の計測データを加味して算出することが出来ます。Raymarineではi50などのパドル式スピードトランスデューサーからの情報を処理できる機器がこれに該当します。なお、GPSから取得される速度情報(SOG:対地速度)を用いて真風力を算出することは出来ません。これは機器の性能によるものではなく、原理的にSOGでは加味できない要因があるという前提に基づくRaymarineの開発思想に裏打ちされた同メーカー全品に共通する仕様でございます。詳細を以下のリンク先にまとめましたのでぜひご覧ください。
【関連情報】
関連商品:i50スピード計
関連情報:Raymarineにおける「風向」の考え方
i60をST1000+やST2000+に接続する方法(ウィンドベーンモードの使用)
下記のご説明は、データコンバーターなどをなるべく使用せず、状況に応じて最小限のパーツで必要なシステムを構成するためのものでございます。i60ウィンドシステムとST1000+/2000+などとの接続が最たる例であるためこれを取り上げておりますが、下記のご説明はSeaTalk1(以下ST1)機器とSeaTalkNG(以下STNG)機器とを混合してご使用になる場合に広く当てはまります。
パターン1:i60だけをST1000+/ST2000+などに直結する
別売のST1-STNGアダプターケーブルが必要となります(下記リンク先にてお求め頂けます)。このケーブルの、ST1用のコネクタ(3ピンの平型コネクタ)を切断し、被覆を剥いて中の赤、黄色、裸の線を露出させます。次に、ST1000+/2000+のボート側のコネクタを取り外します。このコネクタには、赤、黄色、黒の配線が来ています。先程加工したケーブルの各線を、ST1000+/2000+のボート側のコネクタの同じ色のところに接続します(裸=黒)。アダプターケーブルのSTNG側(白い丸コネクタ)をi60の背面に差し込めば接続は完了です。ST1000+/2000+に電力を供給すればi60にも電力が入ります。なお、上記の通りi60はボート側のソケットに接続されているため、ST1000+/2000+自体が接続されているか否かにかかわらず、i60は単体でも使用可能です。
[ちなみに]
上記は本来STNG機器であるi60をST1モードで可動させるための裏技的な配線方法です。「i60+他のST1機器/ネットワーク」という構成であれば、ST1-STNGコンバーターをご使用頂かなくても直結が可能です。ただし、i60を他のST1機器/ネットワークに直結した場合、そのi60は他のSTNG機器と通信できなくなります(i60がST1モードで稼働するため)。
パターン2:GPSプロッターなど、他のSTNG機器とも繋がっているi60をST1000+/ST2000+などに接続する
別売のST1-STNGコンバーターキットが必要となります(下記リンク先にてお求め頂けます)。コンバーターキットに含まれる5口コネクタの中央、黄色のソケットにアダプターケーブルを挿し込みます。アダプターケーブルのST1側のコネクタは、下記いずれかの方法でST1000+/2000+に接続します。
a.ST1000+/2000+以外にST1機器がない場合:パターン1と同様の方法でコネクタを加工し、ST1000+/2000+のソケットに接続します。
b.ST1000+/2000+以外にもST1機器がある場合:ST1ネットワーク配線の空きソケットに3ピン平コネクタを挿し込みます。場合によってはジャンクションボックスでソケットを増やしてください。
【関連情報】
関連商品:ST1-STNGアダプターケーブル
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Q:AUTOHELMのST50 WINDが破損したのですがi60で代用出来ますか?
A:いくつかの制限、注意事項がありますが、可能です。
ST50(i60)はいずれも下記の各パーツで構成されており、通信方式などにおいては互換性があります。しかしながら、単純に破損部を現行製品と差し替えるのみで交換が出来るものではありません。各パーツにおける注意事項や制限等は下記のとおりです。
マストヘッドユニット
ST50当時のものは生産が終了しており、同一製品のご提供は出来ませんが、現行の製品で代用が可能です。しかしながら、接続プラグの仕様に若干の違いがあります。マストヘッドユニットは、マスト内のケーブルと5ピンのソケットで接続されます。このピンとソケットを破損させるリスクなく接続するために、現行製品には固定角度をガイドする突起が出ています。AUTOHELM当時のケーブルに現行のセンサーを固定する際はこの突起を切り取る必要があります。
マスト内ケーブル
上記の通り、マストヘッドユニットとマスト内ケーブルの接続は可能です。しかしながら、ST50当時のマスト内ケーブルをi60に接続する際には、ケーブルの下端にある丸型のソケットを切断して中の各線を露出させ、スペード端子を取り付ける必要があります。
モニター:i60のSeaTalk(AUTOHELM仕様)への接続
i60はSeaTalkNG(STNG)と呼ばれる別規格の通信方式を採用しており、ソケット形状もST50の通信規格SeaTalk(ST1)と異なります。このため、アダプターケーブルが必要となります。更に、現在のST1は平型の3ピンソケットであるのに対し、AUTOHELM自体のST1コネクタは丸型のためアダプターを用いてもそのままの接続が出来ません。このため、双方の端子を切断して中の各線を露出させ、接合端子等で個別に繋ぐ必要があります。
なお、上記の方法で接続した場合でも、対水速度を取得して真風力の算出を行う場合、i60は正確な計算を行うことが出来ません。これはST50当時と現在とでは同じST1でも通信プロトコルが異なり、真風力の算出に必要な情報を正しく取得できないためです。また、AUTOHELM製品の販売終了から経過している年数を考慮しても、上記のような部分交換は推奨されません。通信方式(STNGまたはST1)やプロトコルの異なる機器が混在すると、変換器が必要になるなどの総合的なコスト増加、時間差で寿命を迎える旧来品の頻繁な交換などの恐れがあります。また、そうしたコストや労力にもかかわらず、現行品の性能をフルに活用できないシステム構成となってしまう場合もあります。
また、上記のようにST1機器やST1ネットワークに現行のSTNG製品単体を接続する場合はコンバーターは必要ありません。コンバーターが必要となるのは、既にSTNGで通信を行っている機器やネットワークにST1機器を接続する場合や、ST1でネットワークを構成している一群と、STNGでネットワークを構成している一群とを統合する場合などです。特に旧来品のオートパイロットなど一部のST1機器においては、コンバーターを介した信号を正しく処理できず、かえって動作を妨げる原因となる場合もございます。アダプターのみで良いかコンバーターを介する必要があるかご不明な場合は、現在のシステム構成を添えてお問い合わせ下さい。
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関連商品:i60用マストヘッドユニット
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