下図はメイン&ジブファーラーおよびメインファーラーにシンクロしたウィンチの接続例ですが、ここでは実際にウィンチのみを接続した場合に絞って、各部の接続状況の写真や接続方法、接続上の注意事項等をご説明しております。本ページの記載内容は取扱説明書の抜粋・要約となっておりますが、重要事項の全てを網羅してはおりません。あくまで導入ご検討段階における設置・配線イメージの一助としてご紹介するものですので、実際の施工時には製品付属の取扱説明書をご熟読の上、適切に設置作業を行ってください。
SEL-Busシステム 配線・設置の詳細
下記の各写真はクリック/タップで拡大できます。
1. メインスイッチ&ブレーカー
原則としてキットに同梱のスイッチをご使用ください。お手持ちのスイッチをご使用の場合は、取扱説明書に記載のヒューズを必ずご使用ください。
3. LEDインジケーター
PSUとMCUのSEL-Busドロップケーブルソケット付近にLEDインジケーターが点灯します。電源投入後5-15秒で緑が点灯すれば機器は正常に作動しています。何らかの異常がある場合は特定の色&点滅パターンでお知らせします。
5. 操作ボタンコンバーター
(図中では省略されています)コンバーターおよびボタンにはSEL-Busケーブルから電力が供給されるため、紫のケーブルのみの接続でOKです。ボタンのバックライトを使用する場合はライト用の電源&スイッチをボタンに直接接続します。
7. SEL-Busシステム(バックボーン)
バックボーンの両エンドには必ずターミナルの取り付けが必要です(写真右側のキャップのようなもの)。設置直後に動作しない場合、まずはこのターミナル付け忘れがないかご確認ください(バックボーン両端に必ず各1個、合計2個が必要です)。
9. MCUとボタンのペアリング
配線が全て完了したら電源を投入し、写真のボタン(MCU)を押してください。LEDインジケーターが紫に変わったら、そのMCU&モーターを作動させたいボタンを5秒程度、シグナルが出るまで押してください。
2. 電源-PSU-MCU
電源からPSUへの配線(赤黒)は25mm2のケーブルを用いて、合計が5mを超えないように接続してください(12V)。5mを超える場合や、24V配線については取扱説明書の記載をご覧ください。
4. MCU同士&モーター
黄色と青の配線はPSUから各MCUに分配しても、MCU同士をデイジーチェーンで接続してもOKです。キットに付属のケーブル(6mm2)をご使用の場合、黄色と青の合計が18mを超えないようにご注意ください。※ モーターからの配線(左から3本)の配色はモーター機種によって異なる場合があります。
6. 操作ボタン
ボタン裏には6ピンのコネクタが出ていますが、コンバーターとの接続に使用するのは2本のみです(ボタン裏面に番号表示があります)。バックライト用配線をご希望の際は取扱説明書の記載をご覧ください。
8. SEL-Busシステム(ドロップ)
PSU、MCU、ボタンコンバーターは、バックボーン中腹に配したT型コネクタから枝分かれした「ドロップケーブル」で接続します。バックボーン、ドロップケーブルのソケット形状は同じですが、ドロップケーブル全長は5mまで、SEL-Busシステムのケーブル総合計は70mまでです。
推奨ヒューズ&電源ケーブルサイズ
ボート側の主電源からPSUまでのケーブル(12V&5m以内の場合25mm2)はSEL-Busシステムのキットには付属しておりません。ご入用の際は下記より別途ご購入ください。
PVCバッテリーケーブル
電圧 | ヒューズ(遅延) | ヒューズ(速断) | 電源ケーブル(〜5m) | 電源ケーブル(5〜10m) |
---|---|---|---|---|
12V | 100A | 120-160A | 25mm2 | 35mm2 |
24V | 60A | 60-75A | 12mm2 | 25mm2 |
PSU-MCU間電力ケーブル配線
PSUから各MCUへの電力供給ケーブルは、6mm2のものが10m✕2本(青黄各1本)付属しております。追加がご入用の際は下記より別途ご購入ください。
低電圧ケーブル
伝導部断面積 | 回路全長 |
---|---|
6mm2 | 18mまで |
10mm2 | 40mまで |
「回路全長」の定義
図の例ではAは単独、B、Cは並列で電力ケーブル(青黄)が接続されております。Aの場合は8mの往復のみ=回路全長16mのためケーブルサイズは6mm2で問題ありません。一方、B、Cについては5mの往復と6mの往復で全長が22mとなっており、10mm2のケーブルが必要になります。
ボタンコンバーター
ボタンコンバーターから出ているケーブルは、緑を1またはOUTに、赤を2またはINに接続します。ボタン背面には6本のピンが出ておりますが、ボタンの種類によって赤緑のケーブルを接続する場所が異なります。ボタンに付属の取扱説明書の指示に従って接続してください。
ボタンコンバーター自体もボタンとの組み合わせがあります。Furlexやウィンチには品番末尾が-01のものが、ファーリングマストには品番末尾が-02のものが適合します。キットご購入時には正しい組み合わせでお届けいたしますが、将来の増設時などに混同しないようご注意ください。
ボタンはバックライトを備えていますが、この赤緑の配線からはバックライトへの電力供給は行われません。ボタンの説明書に準じて別途バックライト用の配線を行って下さい。なお、この配線はナビゲーションライトなどのスイッチと連動させておくと便利です。
ボタン設置用の穴あけテンプレートはボタンに付属しております。意図せずボタンを押してしまう事故を防ぐために、ボタンカバーのご使用をお勧め致します(ウィンチ用のボタンを含むキットにはカバーが付属します。)
1つのモーターに対し、複数のボタンを割り当てることが出来ます。これにより、例えばコックピットとウィンチのすぐ側のいずれからでもウィンチを作動させる、といった使い方も可能です。この場合は赤緑のケーブルを分岐させて複数のボタンを接続するか、ボタンコンバーター&ボタンをもう1セットご用意の上、SEL-Busネットワークに接続してください。