指の動きや握る動作を阻害しにくいグローブです
されている一方、親指の背面や手の甲側は伸長性に富むメッシュ素材です。これは「握る(=手の甲側は伸びて、手のひら側は縮む)」という動作を邪魔しないためのものです。実際、防護目的のグローブは多くの場合手の動きを制限したり、握る動作に余計な握力を必要とするのに対し、Burke Marineのグローブはこうした動作のしやすさが明確に異なります。手首(内外どちら側にも大きな可動域が必要)には柔軟なネオプレン素材を用い、時計やレースタイマーが干渉しないよう湾曲したカットアウトが入っています。
2グレードの違い
本品は単に「レザー」と呼称する通常グレードと「パフォーマンス」グレードの2グレード展開となっています。どちらも形状やパネル構造は同じですが、補強パネルの材質や縫製糸の強さに違いがあり、パフォーマンスグレードのほうがよりグリップに優れたグローブになっています。一方、このグレードの違いは、必ずしもグローブの耐用年数の違いとしては現れるというものではありません(後述の「スタッフより」をご参照ください。)。
スタッフより
本品はBurke Marine取り扱い当初からほとんど形を変えていないロングセラー商品で、私達スタッフにとっても大変馴染のあるものとなっています。これまでに多くのお客様に本品をお求め頂き、様々なご感想も頂いておりますので、以下の通りまとめてご紹介致します。
◯ 握りやすいのは本当です
セーリングシーンの他、バイク通勤でもこのグローブを使っていますが、バイクのグリップくらいの太さのものを握る際は手のひら側の補強パネル同士が当たることなく、ほぼ自然な握力のみで指を曲げることが出来ます。これは走行中ずっとグリップを握っている(ずっと指が曲がっている)という状況では意外と重要なことで、手の疲れ方に明確な差が出てきます。実際、さすがに「握りしめる」となると補強パネルを握りつぶすような状態になりますが、この時には実際には何かを持ったり引っ張ったりしていなくても不自然に大きな握力を必要としてしまいます。
◯ ベルクロが内側なのが良い
数あるグローブの中には、手首を締めるアジャスターが手の甲側についているものがありますよね。比較的柔らかいベルクロバンドだけならまだしも、大きなバックルやベルトアジャスターが配置されていたり、ひどい場合はシリコンパッドでメーカーロゴがデカデカと貼り付けられていたりします。個人的な意見ですが、私はこれが大変危ないと感じています。まずロープなどが引っかかるし、転倒時の怪我のリスクを上げてしまうと思うんです。「四つん這い」になってみてください、手首が甲側にすごい角度で曲がっていませんか?こんな所に幅のある硬いプラスチックや、機能性と関係ないロゴマークを配置するのはセンスないと思ってしまいます。これまた個人的な経験則ですが、以前スノーボード仲間が「正にこれ」が原因で目の前で手首を骨折したことがあります。アジャスターを内側(手のひら側)に配置すれば、こうしたリスクは激減するし、特にグローブを嵌めて何かをするようなシーンで、わざわざ手首を内側に、それこそ可動域限界まで曲げるという状況が稀(=内側にアジャスターがあって邪魔になるケースは皆無)かと思います。それこそバイク転倒時はスノボどころではないので、私はグローブ選びである意味一番大事にしているポイントです。
◯ サイズ選びは「ワンサイズダウン」も視野に
身も蓋もないことを申し上げてしまいますが、身体に装着するもののサイズ表はあまりアテになりません。メーカーによっても製品のデザインやサイズ表記はまちまちだし、例えばスポーツウェア類では、ゆったり目に着て身体の可動域を損ないたくないか、タイトに着たいかだけでも「最適サイズ」は変わってしまいます。グローブの場合、「ある程度伸びて、手の形に馴染む」ことを考慮して選ぶのも手です。サイズ表に掲載の手の写真は私のもので、計測上は手囲い23cm以上あります(分厚いんです)が、Lサイズ(手囲い22cm)も多少窮屈ながら一応は使えます。一方、手囲い21cmの店舗スタッフはMサイズがピッタリだったり、本当に実際に付けてみないと分からないものです。お電話等でのご相談もよく頂戴致しますが、やはり口頭でのご相談でも最適サイズの判断は難しいものです。サイズ違いによるご返品は承りますので、まずは「おおよそのアタリ」をつけてお気軽にお試し下さい。
◯ グローブの耐久性について
まず、本製品の宿命的な弱点として、手のひら側の補強パネルの間(黒いパネルに挟まれた、白が覗いているあたり)が多くの場合最初に弱ってきます。これはセールなどでも同じことが言えますが、補修パッチなどを当てると、パッチで覆った部分の端にまた断裂が生じることがあります。生地の厚みに差があると、その境界部分で繊維が「折れて」しまうのです。これは「補強を入れつつ握る動作を阻害しない」ようなパネル構造を持つグローブの構造的な限界と言えます。また、補強パネルが縫い付けてある=生地に文字通りミシン目(一列に並んだ穴)が走っているということなので、これもいずれは断裂の原因となります。では、どれくらいの耐用年数が期待できるのかですが、すみません、ハッキリ申し上げます、「分かりません」。上記は製品の構造上言える、実際にこれまでにも多くあった損傷の事例ですが、例えばロープの握り方のクセひとつで、どのくらいの期間で、どの部分が、どの程度劣化するかは千差万別です。極論、ご使用初日に大穴が空いたとしても、それは「手袋がなければそのダメージがご自身の皮膚を直撃していた」可能性があり、グローブは役目を果たしたと言えます。こうしたことから、ご使用期間や破損時の状況にかかわらず、サイズ違いや試着段階で不具合があった場合を除き、グローブのご返品は承っておりません。ご使用後は真水で塩抜きをして、きちんと乾かしてご自宅で保管するなどのケアを行って頂ければ繊維劣化を防いで耐用年数を伸ばせます。