ストロングトラック

軽量、高潤滑、高耐久なトラック＆スライダーシステム！
Tides Marine社の「STRONG TRACK トラック＆スライダーシステム」はフルバテン仕様のメインセールから受ける大きな荷重をハンドリングするために設計されたシステムです。このシステムを取り付ければ、メインセールホイストに要する労力を激減させることができ、ハリヤードをリリースすればメインセールが「落ちて」くるくらい軽く、素早く、そして楽にセールの揚げ降ろしが可能となります。

安価で高性能！必要なものが全て入ったフルパッケージ！
本システムは1本もの（最大19.8mまで切れ目なしで作れます）のUHMWトラックと専用の各種スライダー、そしてラフボックスがセットになったオール・イン・ワンパッケージでお届けします。トラックの長さは事前の計測（詳細下記）により必要な長さ分だけご注文頂けるため無駄なく価格を抑えることが可能です。システムパッケージ自体の価格も非常にリーズナブルなため、同程度の性能を持つ他社製品と比較しても非常にコストパフォーマンスに優れた製品となっております。スライダー類はトラックの長さに応じて規定数が付属しますが、ご希望に応じて追加購入して頂くことも可能です（ページ上部から追加パーツをご注文ボタンいただけます）。

取り付け簡単＆ハイパフォーマンスなシステム！
トラックの素材であるUHMWは比重が0.94程度と軽量で、セールを降ろした際もスライダーがあまり嵩張らず、軽量コンパクトでハイパフォーマンスなシステムに仕上がっています。トラックはマストグルーブ（溝）に外付けする仕様で、スライダーゲートから押し込むだけで取り付けが可能です。マストに登る必要もなければ、多くの場合マストの穴あけすら必要ありません。

既設のストロングトラックをお持ちの方へ
本品は2006年7月1日に製造法変更に伴い、いわゆる「新旧」が存在する状態になっております。それぞれ若干ながらトラック、スライダーの形状が異なっており互換性がございません。ススライダーの追加、トラックお買い替えのいずれにおきましても既設品の設置時期を確認させて頂く必要がございます。当該時期以前の製品をお使いの場合は本ページ下部の注意事項をご参照ください。

UHMWって？
超高分子量ポリエチレンと呼ばれる「エンジニアリングプラスチック」の一種で、「ダイニーマ」や「スペクトラ」もこれに含まれます。下記のような特徴を持ちます。

• 耐摩耗性：金属等との摩擦はもちろん砂や塩の結晶を擦り付けてもよく耐えます。
• 自己潤滑性：低摩擦素材筆頭であるテフロンにも匹敵する滑りやすさを誇ります。
• 非吸水性：吸水による変形や強度低下などを起こさず、形状安定性にも優れます。
• 耐衝撃性：耐衝撃性は樹脂素材中最高値を誇り、船上での過酷な使用にも耐えます。

【ご注文は「トラックの長さ」にて承っております】
弊社では、本システムを「10cm刻みのトラック切り売り」にてご提供致しております。ご注文の際はまず下記のマスト計測をお済ませ頂き、必要なトラックの長さ分をご注文ください。トラックの長さに基づいてご注文頂ければ、固定用金物やカバー類はもちろん、各種スライダーやラフボックス等が全て含まれたキットとしてご提供致します。また、各種パーツの単品販売をご希望の際は本ページ上部でプルダウンリストにてご選択の上ご必要に応じてご利用下さい。トラック全長に対するご注文数量と価格を下表にまとめております。また、必要になるトラック全長の参考として、代表的なボートのP値を掲載致しております。これはあくまでご参考であり、実際に本システムをご注文頂く際はお客様の船の現状を実測して頂く必要がございますが、ご注文前のご参考としてご利用下さい。

【本製品の発送には大型送料がかかります】
本製品は運送会社規定の通常荷物（160サイズ）を超過するため、大型荷物として発送致します。送料は発送先地域によって異なるほか、本製品以外に同時購入頂く品の有無によっても異なる可能性がございます。このため、大型荷物に関しましては別途お見積りにて対応させて頂いております。ネットショップからご注文頂いた場合はシステムの関係上送料無料と表示されますが、大型荷物についてはご購入金額に拘らず送料をご負担頂いておりますので予めご了承ください。

代表的なボートのP値
・YAMAHA 30C：10.0m（￥162,000-）
・Okazaki 34：11.6m（￥187,920-）
・Beneteau40.7：14.9m（￥241,380-）
　※ P値がこれ以上高い場合ストロングトラックは非推奨です。

【ご注文の前にマストの計測をお願いしております】
本システムのトラックはマストグルーブ（溝）にはめ込んで使用します。マストグルーブは溝の幅や深さ、断面の厚みなどが異なっており、お客様のマストにピッタリ嵌まるトラックの種類を事前計測で選定する必要があります。また、トラック全長の決定、固定作業が問題なく行えるかなどの確認も必要となりますので、下記をご参照頂きお客様のマストの寸法計測をお願いいたします。計測は所要時間10分程度のごく簡単なものでございます。計測に必要なツールはお貸し出し致しておりますのでお申し付け下さい。上記動画にて実際の計測および取り付けの様子をご覧頂けます。

セールの改造について
お使いのセールをストロングトラック仕様に改造する必要がある場合がございます。スライダー取り付けを含むセールの改造、調整は弊社ロフトにて承りますのでお気軽にご相談ください。価格はお見積にて対応させて頂いておりますが、通常は5,000円〜12,000円程度にてお受け付け致しております。

STEP1：マストタイプの選定
マストグルーブのタイプは大きく下記3つに分かれます。それぞれ計測箇所や計測要領が異なりますので、まずはご自身のマストグルーブがどのタイプに当てはまるかをご確認ください。
トラック寸法：全長≦約19.8m / 幅＝約36mm / 厚み＝約17mm

セールトラックのタイプと計測ツール

STEP2：グルーブの幅の計測
実際にトラックをはめる溝の幅を計測します。内付け用、外付け用で計測箇所、計測要領が異なりますので下記をご参照の上適切な箇所を計測して下さい。

【内付け用マストの場合】
計測キットに含まれる突起の付いたディスクのうち、A〜Rの記号が振られた少し大きなディスクを使用します。突起をマストグルーブに差し込み、最も左右の隙間が少なく、かつ突っ張りや引っ掛かりがなくスムーズに上下に動かせる幅の突起を選定してください。下記「良い例」は溝と突起との間に隙間がなく、ピッタリ幅が合っています（ただし上下にスムーズに動くことをご確認ください）。一方、「悪い例」のほうは溝の幅に対して細すぎる突起を差し込んでいるため隙間が開いております。ディスクを左右に動かしてみて「ガタ」があるようであれば、より幅の広い突起をお試しください。

【外付け用マストの場合】
計測にディスクは用いません。マストグルーブの全幅を計測してください。ノギスなどを使用すると確実です。詳細は下記「STEP4」の図をご参照下さい。

STEP3：リップ厚の計測
内付け用マストでのみ必要となる計測箇所です。外付け用マストをお使いの方はこのままSTEP4にお進み下さい。内付け（フラット）の方は1〜10、内付け（ラウンド）の方は11〜17の番号が振られたディスクをそれぞれ使用してマストのリップ厚（下図参照）を計測します。鍵を回す要領でディスクを縦向きに差し込み、90度回して最も前後に「ガタ」が無い番号をお選びください。下記の「良い例」はいずれも溝の壁厚と突起の長さが同じであり、前後に引っ張ろうとしても「ガタ」がありません。なお、このステップでは溝の幅にご留意頂く必要はございません。一方、悪い例（フラット）は溝の壁厚に対して突起が長すぎるため、前後に引っ張るとガタガタします。更に、悪い例（ラウンド）にあっては逆に突起が短すぎるため、この状態でも前後のガタは発生しないものの、やはりもっと長い突起をお試し頂く必要があります。

STEP4：マストの各部寸法とトラック全長の計測
図をご覧ください。ここまでのステップでA、B（内付け）またはF（外付け）の計測は完了しています。最後にグルーブ全長（CまたはG）およびD、E（内付けのみ）の計測を行って下さい。各計測箇所の計測要領は下記の通りです。

大型ボート用のヘッドボードスライダー
メインセールサイズが46.5m2を超えるカタマラン、65m2を超えるモノハル艇のためのヘッドボードスライダーです。ワイドなヘッドや大きなローチを持ったセールにも対応可能です。また、標準のヘッドボードスライダーではスライダーがトラックから外れてしまう場合にもこのヘッドボードスライダーをお試しください。また、これらのスライダーはマストヘッドシーブがグルーブから離れている構造のセールや、ヘッドクレーンを使用している場合（セールが後方に引っ張られるためスライダーが外れてしまいやすい）にも効果的です。マストヘッドスライダーが脱落するトラブルが発生する場合は、これ以外にも様々な対処法が考えられますのでまずはご相談ください。

既設のストロングトラックが2006年6月30日以前に設置されたものである場合は、ご注文の前に以下をご確認ください。

新たにトラックをお求めの場合

お持ちのセールにスライダーがついている場合でもスライダーの交換が必要となります。トラックをお求めになる際はスライダーが付属しますので部材費はかかりませんが、セールの改造が必要となる旨あらかじめご了承ください。

スライダーのみをお求めの場合

必ず事前にご相談ください。上記日付以前のトラックには現在弊社にて販売致しておりますスライダーは適合致しません。

2006年以前のトラック用スライダー：型番にSMと記載
2006年以前のトラック用スライダー：型番にSSと記載

弊社店頭にはSSスライダーのみ在庫しており、SMスライダーはメーカーに照会の上仕入れを致します。

Q: どうして2種類のスライダーあるのですか
A: 上記時点で製造方法が変更されたためです

上記日付まではトラックを手作業で成型しておりましたが、それ以降は機械による成型に切り替わっております。この製造方法変更に伴い、現在のトラックには2006年以前のスライダーは適合しなくなっています。

実物の寸法で確認する（非推奨）

以下の各部寸法をご参照頂き、お手元の製品を実測頂くことで新旧を確認出来る場合がございます。しかしながら、弊社に持ち込まれた旧型とわかっているトラックのスロット幅を測ってみたところ、9.7mm近くになっていた事例がございます（経年劣化による変形と考えられます）。可能な限りシリアル番号での確定的なご確認をおすすめ致します。