本体とガススプリングの組み合わせで様々なニーズに対応
4種類の本体と、各本体に応じたガススプリング(1〜3種類)を組み合わせることで、様々な設置条件やデマンドに応じたシステムを構成可能です。こうした製品の特性上、弊社ではバング本体とガススプリングを別個に販売いたしております。以下のデータをご参照頂き、お船に適するバング本体とガススプリングをそれぞれお選びください。また、バング本体にはテークル用のブロック、ラインも含まれておりませんので、ご入用の際はそちらも併せてお求めください。
STEP1:まずは本体を選定しましょう
必要なもの:お船の排水量とブームの高さ(XBH)
対応可能なバング本体サイズはお船の復元モーメントまたは排水量からご判断頂けます。いずれもフラクショナルリグ(F)またはマストヘッドリグ(M)によって数値が異なりますので、適合するほうをご参照ください。更に、ブームの高さとバング自体の最短全長も併せてご参照ください。これにより各モデルのスタンダード、ロングのいずれが適するかをご判断頂けます。ガススプリングの選定は別の数値をご参照頂く必要がございますので、本体が選定頂けましたら次にお進みください。
バング本体/ガススプリング対応表(表1)
最大復元モーメント(F) | 12.5kNm | 25kNm | 50kNm | 120kNm | |||
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最大復元モーメント(M) | 15.0kNm | 35kNm | 70kNm | 160kNm | |||
最大排水量(F) | 2.5t | 5t | 9t | 20t | |||
最大排水量(M) | 3.9t | 6t | 10t | 25t | |||
ブームの高さ(XBH) | ~900mm | ≦1100mm | ≧1100mm | ≦1400mm | ≧1400mm | ≦1800mm | ≧1800mm |
バング最短全長 | 1150mm | 1360mm | 1670mm | 1720mm | 2260mm | 2200mm | 2700mm |
ブームバング本体タイプ (品番) | タイプ05スタンダード (058-036-05) | タイプ10スタンダード (058-036-10) | タイプ10ロング (058-036-13) | タイプ20スタンダード (076-046-10) | タイプ20ロング (076-046-13) | タイプ30スタンダード (094-056-10) | タイプ30ロング (094-056-10) |
ガススプリング - ノーマル (品番) | 700N (308-038-03) | 600N (308-070-03) | 1200N (308-071-03) | 2500N (308-072-03) | |||
ガススプリング - ハード (品番) | - | 1200N (308-071-04) | 2500N (308-072-04) | 5000N (308-073-04) | |||
ガススプリング - Xハード (品番) | - | 2500N (308-072-05) | 5000N (308-073-05) | - |
ブームの高さ(XBH)について
XBHは本体選定時のご参考となる他、適切なガススプリングをお選びい頂く上で重要になります。テークルの仕様(バングを操作する場所)によってXBHの定義が若干異なりますので、下図をご参照いただき適切なXBHをご計測ください。左がマストステップでの操作、右がコックピットからの操作をする場合です。
STEP2:ガススプリングを選定しましょう
必要なもの:バング本体タイプ、ブームの高さ(XBH)、セールのフット長(E)
ガススプリングはノーマル、ハード、エクストラハードのいずれが適するかをご判断頂けます。また、表中にS=スタンダード、L=ロングをそれぞれお示し致しておりますので、上記でお選び頂いたバング本体仕様に準じる箇所をご参照ください。表の上部にブーム重量、円周の数値も含まれますが、これはSELDEN社製品を基準にしておる他、セールの重量も加味する必要があります。このため、事実上前述の通りバング本体仕様、ブームの高さ(XBH)、セールの最大フット長からご判断頂いて問題ございません。表中の範囲とお船の現状とが合致しない場合は最も近しい数値をご採用いただき、2つのサイズのちょうど間で迷われる場合は「硬い方」をお試し頂くのがより安全です。この結果万が一ガススプリングが硬すぎることが分かった場合は交換を承ります。
例:本体サイズはタイプ10ロング、XBH=1200mm、フット長4.5mの場合、ガススプリングは「ハード」が適することが分かります。
参考:既設ガススプリング交換の際は判断が容易です
ほとんどの場合ガススプリング現物の表記よりスプリングの硬さをN(ニュートン)でご確認頂けます。あとはバング本体のサイズが分かれば本ページ1つ目の表より適するガススプリングを簡単にご判断頂けます。バング本体のサイズがわからない場合は、上下端のピンサイズをご確認頂くことで識別が可能です。表1の記載より、700N=タイプ05ノーマル、600N=タイプ10ノーマルと確定出来ます。その他の場合は下図のBまたはTをご確認ください。ピンサイズが10mm=タイプ10、12mm=タイプ20、16mm=タイプ30です。(写真例の場合、ガススプリングは2500Nなのでピンが10mmならタイプ10エクストラハード、12mmならタイプ20ハード、16mmならタイプ30ノーマルであると断定できます。)
バングタイプ | A | B | C | S | T | W | ピン(上) | ピン(下) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
タイプ05 | 9 | 10 | 20 | 7 | 10 | 12 | 165-207 | 165-205 |
タイプ10 | 9 | 10 | 20 | 7 | 10 | 12 | 165-207 | 165-205 |
タイプ20 | 11 | 12 | 20 | 12 | 12 | 14 | 165-404 | 165-409 |
タイプ30 | 14 | 16 | 30 | 16 | 16 | 16 | 165-556 | 165-555 |
別売パーツ
ガススプリングは適する硬さのものをお選びい頂くために別売となっております。必ずいずれかのスプリングをお求めください。ブラケットは必須ではありませんが、既設の固定器具がない場合はぜひご利用ください。また、既設のバング固定器具に本製品が適合するかにつきましては、上記の上下端寸法表示をご確認ください。
ガススプリングの取り付け方(設置説明書A)
タイプ5とタイプ10〜30とで若干構造が異なりますのでサイズ別に解説しております。また、スプリング挿入時の最大全長(スプリングが伸び切っている状態、両エンドのピンセンター間)は下表のとおりです。
タイプ05 | タイプ10(スタンダード) | タイプ10(ロング) | タイプ10(スタンダード) | タイプ10(ロング) | タイプ10(スタンダード) | タイプ10(ロング) |
---|---|---|---|---|---|---|
1380mm | 1585mm | 1895mm | 1935mm | 2475mm | 2365mm | 2865mm |
タイプ05の場合
- 本体シリンダ(太い方)のエンドにある黒いパーツを外します。黒い突起を押しながら引っ張ると取れますので2個を交互に外してください。
- 細い方のシリンダを全部引き抜きます。先端に黒いパーツがあるので外しておきましょう。固定されていないので落とさないようご注意ください。
- ガススプリングに付属しているスペーサー(筒)を細いほうのシリンダー(取付時ブーム側に来る方)に入れます。ワイヤーとの位置関係にご注意ください。
- ガススプリングのエンドパーツを用意します。エンドパーツにはワイヤーの溝がついていますので向きに注意してください。
- ガススプリングのエンドパーツをガススプリングの太い方に固定し、溝にワイヤーを挟んでブーム側に来るシリンダに差し込みます。ガススプリングキットは上側(ブーム側)に太いほうが来ます。
- ガススプリングの細い方のエンドにもう一つのエンドパーツを取り付けます。エンドパーツは本体シリンダ内に入っています。
- ワイヤーを溝に合わせ、下側(マスト側)に来る太い方の本体シリンダに差し込みます。
- 本体シリンダを嵌め合わせる前に、先程外した細い方のシリンダの先の黒いパーツを元に戻します。
- 太い方のシリンダのエンドパーツを元通り嵌め直せば完成です。
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タイプ10〜30の場合
- 本体シリンダ(太い方)のエンドにある黒いパーツを外します。黒い突起を押しながら引っ張ると取れますので2個を交互に外してください。
- 大きいモデルほど外しにくいですが、必ず外せます。
- 細い方のシリンダを最後まで引き抜きます。
- 細い方のシリンダ先端にガススプリング用のエンドパーツが付いているので、先ほどと同じ要領で取り外します。
- 外れました。
- ガススプリングに付属のスペーサー(筒)を本体シリンダの太い方に差し込みます。ワイヤーとの位置関係にご注意ください。
- ガススプリングの細い方のエンドにエンドパーツを取り付けます。向きに注意してください。
- ワイヤーを溝に合わせ、太い方のシリンダに差し込みます。
- 最後まで差し込みました。
- ガススプリングの太い方のエンドに先程取り外したエンドパーツを取り付けます。向きに注意してください。細い方のエンドとは逆向きになります。
- エンドパーツを元通り細い方のシリンダの先端に固定します。
- シリンダを元通りに差し込み、太い方のシリンダのエンドパーツを嵌め直せば完成です。このときワイヤーを引っ張りながら差し込むとスムーズに入ります。
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ガススプリングはとても硬いです
写真は最も小さな05のブームバング(ガススプリング固定済み)に人間が体重をかけている様子です。スプリングは一切収縮していません。ガススプリングの取り付け後、スプリングが動かないことで組み立ての間違いやパーツの故障をご心配されるお問い合わせを多く頂きますが、ガススプリングを人力で収縮させることは通常不可能ですのでご安心ください。
本品はある程度全長を短く出来ます(設置説明書C)
タイプ05とタイプ10以上とでは作業要領が異なります。作業工程中は製品の主要パーツを切断しますので、お使いの製品モデルをご確認の上、正しいモデルの手順をご参照ください。
タイプ05の場合
ワイヤーの長さを変えることなく最大125mmまで短く出来ます。
- 前述の分解手順(ガススプリングの取り付け方:A)に従い、本体シリンダの細い方を分離させます(本体シリンダ:四角い筒状の筐体です)
- 細い方のシリンダ下端側を、125mm以下の任意の長さ分カットします。
- 元々空いていた穴の通りに新たな穴を空け直します(Φ8.5mm、シリンダー端から20mm)
- スペーサーチューブ(筐体内にある円筒形の筒)も2と同じ長さ分カットします。
(本体シリンダを110mmカットしたらスペーサーも110mmカット) - 「ガススプリングの取り付け方:A」を参照し、製品を組み立てます。
タイプ10〜30の場合
各モデルにおける短縮全長は最大で次のとおりです:
・タイプ10:190mm
・タイプ20:300mm
・タイプ30:570mm
- 前述の分解手順(ガススプリングの取り付け方:A)に従い、本体シリンダの細い方を分離させます(本体シリンダ:四角い筒状の筐体です)
- 太い方のシリンダを各短縮全長の範囲内でカットします(分解時冒頭で黒い樹脂パーツを外した箇所です)
- 元々空いていた穴の通りに新たな穴を空け直します(Φ8.5mm、シリンダー端から21.1〜21.6mm)
- スペーサーチューブ(筐体内にある円筒形の筒)も2と同じ長さ分カットします。
(本体シリンダを110mmカットしたらスペーサーも110mmカット)
※ガススプリングを使用している場合のみ - 「ガススプリングの取り付け方:A」を参照し、製品を組み立てます。
本品はある程度全長を短く出来ます(設置説明書B)
- ブーム側のブラケットがブーム下側のグルーブ内に挿入します。既設品がある場合は固定ネジ等を外してブラケットがグルーブ内を自由にスライドできるようにします。もしブームブラケットが可動式でない場合や、ブームにグルーブがない場合は新設をご検討ください。
- ロッドキッカーを、マスト側、ブーム側の両ブラケットに接続します。この時、前述の通りブームブラケットは固定せず、ロッドキッカーに何ら収縮圧力がかからない状態を保持してください。
- メインセールをホイストし、メインシートを強く引き込んでブームアングルを最適な状態に調整します。この時ロッドキッカーが一杯まで収縮してしまわないようご注意ください
- 3で調整したブームポジションを保持したまま、ロッドキッカーを一杯まで収縮させます(キッカー上端側の金属フィッティングが、黒い樹脂のブッシングと接触するまで)。最小のタイプ05でも人力での収縮は通常不可能ですので、ロッドキッカー自体のテークルを使用します。
- 4キッカーが収縮するとブームスライダーの位置が変わってきますので、一杯まで収縮した状態のブラケット位置をマーキングします。
- ブームブラケットを5の位置から5mm程度を後ろにずらした位置で仮固定します。
- メインセールを再度ホイストし、キッカーが一杯まで収縮してしまわないか確認します。各リーフポイントでも同様の確認を行います。
- ブームを旋回させ、スプレーフードやウィンドスクリーン、ライフライン、その他船上の設置物と干渉しないことをご確認ください。
- 問題がないこと確認出来ましたら、ブームブラケット固定用の穴を空けて永久固定を行ってください(付属の取り熱き説明書の図3を併せてご参照ください)。
ブームブラケットの位置決めにおいては、上記3のブームポジションが非常に重要となります。ロッドキッカーの設置によりブームが3のポジションを超えて跳ね上がってしまう、キッカーが一杯まで収縮してしまうなどの場合は、前述のCをご参照いただき、キッカー全長を短くすることで問題が解消する可能性がございます。
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