★IWSA ウィングフォイル アジアチャンピオンシップ 2023★
IWSA ウィングフォイル アジアチャンピオンシップ 2023へ弊社スタッフ兼ライダーの楠瀬 和旺選手とPPCライダーの藤本 チアキ選手が参戦しました!
-大会の流れ-
3/1-5にタイ、パタヤでIWSAが主催するウィングフォイルレースのアジアチャンピオンシップが開催されました。エントリーは男子16名、女子6名と少数ですが、各国のトップ選手がエントリーしレベルの高い大会となりました。今大会は8月バリで行われるワールドビーチゲーム(世界選手権)へと出場する男女それぞれ20枠の1枠がかかった重要な大会となっており、男女の優勝者はこの権利を獲得することが出来ます。
3/1は大会へのレジストレーションと選手の写真撮影、オープニングセレモニーが開かれました。
各選手は会場に設置されたレースオフィスにてレジストレーションを行いボードに貼るステッカーと大会ビブス(ゼッケン)を受け取りました。
日本からは4名が参加し3選手がエントリー、1名がサポートを行いました。
左から2番目藤本 チアキ選手、左から3番目楠瀬 和旺選手
-レース1日目-
レース1日目の朝は風が無く、スキッパーズミーティングを10時に終わらせ、長い風待ちからのスタートでした。タイの3月は気温が28℃前後と暖かく、乾季ということで湿度は低く過ごしやすい気候なため、長い陸上待機でも選手は、体力を奪われるとはありません。ただし、3月は4月から始まる雨季との季節の境目で風は不安定となっています。大会直前までの1週間は5〜10mの風が毎日吹きましたが、大会期間中は微風シリーズの予報となりました。
長い陸上待機が続く中14時頃から4mほどの弱いオンショアの海風が入りはじめD旗が掲揚されました。レース初日のコースはロングディスタンスコースでターゲットタイムは20分、リミットタイムは40分となり得点も1レースで2レースを終えた事になり、2倍となります。
この日は、フォイリングが可能なギリギリの弱い風ながらも2レースを完了し、藤本 チアキ選手が2レースともトップをとり絶好の首位発進となりました!
男子トップは香港のシドニー、アテネ五輪ウィンドサーフィン代表のHo Chi Ho選手でこちらも2レースともトップをとりました。
楠瀬選手は6位となりました。
IWSAから3名派遣され彼らを中心にレース運営が行われました。初日はロングディスタンスとなりコースはホワイトボードに記載されているレイアウトとなります。
参加国それぞれのテントが用意され選手は道具の準備や休憩を快適に過ごせるようになっています。
ファーストマークを2位で回航する楠瀬選手を追いかけるHo Chi Ho選手。初日男子トップは2度の五輪を経験するHo Chi Ho選手で特にダウンウィンドのパンピングが上手く下りの艇速はピカイチでした。
-レース2日目-
レース2日目は、午前中から6〜8mほどのクロスオンが吹き徐々に左シフトでオンショアになる風でした。2日目は、ターゲットタイムが8〜6分のコースレイアウトを3フリート(グループ)に分け実施されました。午前中3レースを実施しコース変更後、陸上で小休憩をはさみ午後に3レースが行われました。レースとレースの間はおおよそ10分未満でとてもスムーズなレース運営です。
初日トップのチアキ選手は、この日も好調な走りでしたが、初日2位の香港Hei Man Chan選手が猛追、2日目はHei Man Chan選手が全レーストップをとり順位が入れ替わりました。女子はこの2名が頭一つ抜きん出ており、毎レース両選手の激しいマッチレースとなりました。
男子は2フリートにわかれレースが行われました。楠瀬選手は、初日トップのHo Chi Ho選手と同じグループでしたが6レース中3回トップを走る好調なレースを見せ4位へとジャンプアップしました。
初日トップのチアキ選手は、1位の証イエロービブスを着用しレースに望みました。
香港Hei Man Chan選手との激しいマッチレースを争うチアキ選手。
この日絶好調な楠瀬選手は、スタートとアップウィンドレグで他艇を引き離しそのまま逃げ切る形でトップを走りました。
この日行われたコース図です。BSコースを午前3レース、USコースを午後3レース行われました。
-レース3日目-
3日目は前日までの予選シリーズが終わり、決勝シリーズが始まります。男子は上位半分の8位までがゴールドフリートへ進出し下位8名がシルバーフリートへ別れてレースが行われました。この日は、風待ちから始まり突然オンショア気味の強いブローが入りレースがスタートしました。午前中にBSコースを3レース実施しましたが出艇時に入ったブローは続かず5mほどの弱い風で行われ、午後から少し吹き上がった風でDPコースが行われました。
昨日好調な走りを見せた楠瀬選手は、上がっては落ちる風に悩まされ、フォイルサイズの選択がうまく行かずまた、レベルの上がったゴールドフリートでなかなか前を走らせてもらえず苦戦を強いられ順位は変わらず4位ですが3位との得点差が大きく離れる状況となりました。チアキ選手も目まぐるしく変わるコースを正確に走れずDNCを2回とってしまい香港Hei Man Chan選手と点差が離れてしまいました。
この日好調だったのは香港チームで、男子Rafeek Kikabhoy選手と女子Hei Man Chan選手が6レースすべてをトップフィニッシュし両名首位に立ちました。
男子Rafeek Kikabhoy選手は現在ウィンドサーフィンIQクラスでオリンピックを狙う26歳、女子Hei Man Chan選手は、東京五輪にRS:Xクラス香港代表で出場した32歳と両名実績と経験値が高い選手です。
上位3名はブリーフィングのあと1位黄、2位青、3位赤のビブスを渡されます。右側2位がチアキ選手。
香港、タイチームはコーチが船を出し選手をサポートしています。道具のサイズチェンジや水分補給、作戦等を選手に指示していました。
男子ゴールドフリートのスタートシーン。本部ピンエンドから良いスタートを切る楠瀬選手。
この日行われたコース図です。BSコースを午前3レース、DPコースを午後3レース行われました。
-レース最終日-
4日目である最終日は初日同様風が無く長い風待ちから始まりました。午後14時ごろからオンショアの風が入り6mほどの安定した風で男子は6レース、女子は5レースを陸に帰ること無く行いました。
今日も昨日に続き香港の男子Rafeek Kikabhoy選手と女子Hei Man Chan選手が好調でほとんどのレースをトップでフィニッシュする走りを見せました。香港チームはレース慣れしておりコース展開やタクティクスが上手く、走りは特にダウンウィンドが速い印象です。
チアキ選手、楠瀬選手も上位に食らいつく走りでしたが優勝には一歩及びませんでした。それでもチアキ選手はHei Man Chan選手と戦いながら2位をキープ。楠瀬選手もゴールドフリートのなかで途中トップを走るシーンなどがあり両選手ともトップとの差は殆ど感じない戦いでした。
男子20レース、女子19レースを終えすべてのレースが終了しチアキ選手は女子2位入賞、楠瀬選手は5位入賞という結果で終えました。
優勝は男女共に香港チームで男子Rafeek Kikabhoy選手と女子Hei Man Chan選手が見事アジアの頂点に立ち8月バリで行われるワールドビーチゲーム出場の権利を獲得しました。
優勝の男子Rafeek Kikabhoy選手と女子Hei Man Chan選手。香港は決して風に恵まれた国ではありません。日本のほうが風に恵まれており、そのアドバンテージを活かせられれば来年の優勝国を日本にするチャンスは十分あります。
女子2位準優勝のチアキ選手(右から2番目)。堂々のアジア大陸準優勝の結果を残しました!来年こそは優勝を目指します。
男子5位入賞の楠瀬選手(左から3番目)。男女共に表彰台へ日の丸を上げる事が出来、非常に素晴らしく来年こそは男女ともに優勝カップを手にしてほしいですね。
-男子最終リザルト-
-女子最終リザルト-